KYOTO LETTER 編集部
京都の年末の風物詩の一つである除夜の鐘は、市内のあちこちの寺社で実施され、多くの観光客が訪れます。その中でも特に有名な「知恩院」「高台寺」をピックアップし、見所をお伝えします。 京都の大晦日の夜空に響き渡る音色を聞きながら、京都ならではの年越しを味わってみても面白いかもしれません。
八坂神社や平安神宮など年末年始の観光客が絶えない東山に位置する知恩院。広大な敷地にさまざまな伽藍がありますが、一つ一つの建物の大きさに驚かされます。
特に知恩院を象徴する三門は24メートルもの高さがあり、現存する日本の寺院の三門の中で最大級の大きさを誇ります。通常は非公開ですが不定期で特別公開が行われており、実際に三門に登ることもできます。
知恩院は浄土宗の開祖として知られる法然上人によって開かれた寺院で、浄土宗の総本山とされています。
江戸時代には徳川将軍家から厚く信仰され、特に初代将軍の徳川家康からは、寺院の土地の拡大や数々の建物の整備が実施されるなど、さまざまな援助を受けることとなりました。その後も徳川将軍家を中心に度々大規模な伽藍が整備され、今日の壮大な姿に至っています。
知恩院の釣鐘(つりがね)は、京都の方広寺、奈良の東大寺と並ぶ日本三大釣鐘として知られています。年末のNHKのゆく年くる年でも度々取り上げられていますが、やはり実物を見た際にはその迫力に大変驚かされます。
そんな巨大な鐘を十数人の僧侶が掛け声に合わせて108回つくのが、知恩院の除夜の鐘であり、京都の冬の風物詩となっています。荘厳な雰囲気の中で鐘のボーンという音が響き続ける雰囲気は、こころなしか心が洗われるような気がします。知恩院でしか味わえない、とても貴重な体験です。
住所: 京都市東山区林下町400電話番号:075-531-2111除夜の鐘:2022年12月31日(土)午後10時40分~午前12時30分 見学などについて詳細は公式サイトをご確認ください。公式サイト:https://www.chion-in.or.jp/
高台寺は豊臣秀吉にゆかりのある観光名所で、国内外問わず多くの観光客が絶えない寺院です。四季折々の美しさが堪能できる庭園や多くの文化財があり見所が満載です。周辺には清水寺や二年坂などの有名な観光名所もあるので、セットで観光してみるのもおすすめです。
高台寺は豊臣秀吉の正室である北政所が秀吉を弔うために建てた寺院です。何度も火災が起こり度々建物が焼失してきたものの、時の権力者によって厚く信仰されてきたため、境内には多数の歴史的建造物が存在します。
桃山時代を代表する工芸手法で作られた「高台寺蒔絵」や、千利休意匠の茶室、しだれ桜が有名な庭園など、様々な時代に触れることができます。近年は定期的にライトアップが開催されており、季節ごとに異なる夜の高台寺の美しい姿を楽しむことができます。
高台寺の除夜の鐘は、知恩院とは異なり一般の参拝者も鐘をつくことができます。当日の22時から整理券(108枚)が配布されますので、ここで取得できれば除夜の鐘に参加ができます。
一般的には除夜の鐘は108回、鐘をつきます。これは仏教において人間の煩悩が108種類あるとされており、鐘を108回つくことでその煩悩を取り除くことに由来しています。是非整理券を取得して、体験をしてみてはいかがでしょうか。
住所: 京都府京都市東山区下河原町526電話番号:075-561-9966拝観日:2022年12月31日(土)~2023年1月1日(日)拝観時間:午後10時~午前2時頃公式サイト:https://www.kodaiji.com/
京都の除夜の鐘の代表的なスポットを2ヶ所取り上げて、ご紹介をしてきました。大晦日の過ごし方はさまざまあるかと思いますが、厳かな雰囲気の中で鐘の音を聞きながら年越しを迎える体験はいかがでしょうか。
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