GOOD NATURE HOTEL KYOTO【体験レポート】|京都空間デザイン探訪 vol.2「客室編」

実際に空間を体験することで、その“建物”の「なんか、いい」をお伝えする「京都空間デザイン探訪」。京都にこんな場所があるんだ、場所は知っていたけれどこんな場所だったんだ、と思ってもらえるような場所をご紹介します。

前回に、引き続きGOOD NATURE HOTEL KYOTOさんについて。

共用部編に引き続き、今回は宿泊して分かった素敵があふるれる「客室編」。客室に入ってスグに感じた「あ、なんか、いい」ポイントをご紹介いたしますのでお楽しみください♪

GOOD NATURE HOTEL KYOTO

河原町の高島屋の南側にあるGOOD NATURE HOTEL KYOTO。GOOD NATURE STATIONという複合商業施設と一体になったホテルで、「人にも、自然にも、いいものを。」というコンセプトをもとに、河原町のど真ん中で“心も体も深呼吸する”ような自然を感じる居心地。

コンセプトに基づいてセレクトされた空間計画を始め、調度品や、素材、着るモノ、食べ物まで整っていて
滞在すること自体を楽しめるホテルです。

日本の伝統がほど良く感じられる空間のおもてなし

客室には、「日本固有」のおもてなしが感じられる箇所が随所にありました。京都と言えば、今は少なくなったようですが、開業当時の2019年は海外から滞在される方も多かったとのことで、外国の方にもわかりやすく受け入れていただきやすい「和」を感じます。

例えば、壁面に描かれた桜の挿絵。

これはトイレや客室と2か所に描かれていたのですが、クロスの上から直に描かれています!!!(なんと贅沢・・・)ホテルはメンテナンス性の事も考えられているので、強化クロスや防汚クロスなど、強さを求められることが多いので、ここまで《大胆》かつ《繊細》のおもてなしを見たのは初めてでした。素敵です・・・♪

玄関にも、「和」を感じるひと工夫が。
あまり他のホテルでは見られない、このように<土間>が感じられるようにされています。
日本では靴を脱いで部屋に入るというのが習わしですが、海外では土足文化が多いです。ただ、ちゃんと框(かまち)があり、フローリング調と石貼り調の塩ビタイルで貼り分けられています。どちらもメンテナンス性を考えられており、塩ビタイル同士ですがこちらの貼り分けがある事で、日本人なら、特に靴は「ココ」で脱ぎますよね。面白いしつらえです。

和のポイントは、まだまだあります。

小さなポイントなんですが、この押し入れのような「引手」です。おばあちゃんの家にあったような・・・と思わせます。

ただ、こんな感じで木製のドアに馴染みすぎて一見、どこから開けていいかわからないのでご注意です(笑)

こういうデザインの伏線が大好きなのでテンション上がってしまいましたが、細かなポイントで程よく「和」を感じられるのはさすが京都のホテルですね!

ともかく、家具が素敵

言うまでもないのですが、共用部に引き続き、GOOD NATURE HOTEL KYOTOさんは、ともかく家具が素敵です。部屋内でのワーケーションプランもあるので、特にこだわられているんだと感じます。部屋の中でも落ち着いて日常の中の非日常を感じられるのもよい経験でした。

こちらのソファ、少し固めなんですが、とても良く考えられているんですよ。イメージ的にはこんな感じ。(デザインの勉強になります!!)

あと、面白いのが、洗面スペースです。

ドレッサーみたいで可愛いですし、アールがかったデザインはGOOD NATURE HOTEL KYOTOのキーデザインでもあります。ミラー面も面白いデザインなんですが・・・特に注目はこちら!

下部の収納は浴室のタオル棚と一緒に設計されているんです。無駄をなくしたデッドスペースの活用ですね!面白いです。このように、家具デザインとはいえ、建築工事で設計されているポイントも多いGOOD NATURE HOTEL KYOTO。非常に興味深いです!!!

照明計画が面白い

最後のポイントは、照明計画です。

GOOD NATURE HOTEL KYOTOは、心身共に健康にを目標にされているので、実は「遮光カーテン」などいわゆる真っ暗になるものはありません。

ただ、心地よい入眠と目覚めを体験するためにIOTでタブレットを使った照明による目覚ましがあるんです。

光を感じる設計が随所にあって、電気ではない「光」の楽しみ方が感じられます。

ローテーブル兼ベンチはあえてスリットのある格子デザイン。隙間からこぼれる光が町家の格子戸のようで情景が自然とリンクします。

朝方は、自然の柔らかな光で穏やかな空間として光を調整することができます。

このように、ホテルであっても昔ながらの「朝日が昇れば起きて、陽が沈めばおやすみの時間」といった自然の摂理に合わせて過ごすことができるホテルでした。

GOOD NATURE HOTEL KYOTOは、心身ともに健康になるための「自然と共存する」ホテルでした。
共用部ももちろん素敵でしたが、客室での楽しみやくつろげる感覚は一味違い、「日常の中の非日常」を感じられますよ^^
※)個人的なオススメは宿泊者向け館内ツアー「GOOD NATURE WALK」です♪GOOD NATURE HOTEL KYOTOやGOOD NATURE STATIONのコンセプトや大切にしたいことを直接スタッフさんから聞くことができ、より意図が感じられるのでとってもオススメです!!

京都空間デザイン探訪|今回のまとめ

日本古来の暮らしに根付いたポイントが感じられる客室。お部屋での過ごし方も楽しくなるような工夫が凝らされているので落ち着いて過ごすことはもちろん「日常の中の非日常」が感じられる面白いGOOD NATURE HOTEL KYOTOでした。

京都で感じられる空間の「なんか・・いい」を次回もお伝えします。お楽しみに。

【訪れた場所】

■GOOD NATURE HOTEL KYOTO|京都市下京区

京都府京都市下京区河原町通四条下ル2丁目稲荷町318-6 GOOD NATURE STATION4~9階

設計/内装 design farm DRiP

建築基本設計・設計監理監修 東畑建築事務所

建築実施設計・工事監理 大林組一級建築士事務所

開業:2019年12月9日


この記事をシェア!

好きが見つかる連載の他の記事
好きが見つかる連載一覧 >

ライフスタイルの他の記事
ライフスタイル一覧 >

京都(清水五条)にあるおしゃれなホテル。
細部にこだわりがあってホテル内で京都が楽しめます。
家庭菜園を誰でも手軽に。心地の良い、遊べる菜園「UETE(ウエテ)」
大東寝具工業からアウトドアを楽しむソファクッション「tetra NATURA」ブランドが登場!
京の温所・釜座二条_vol.2【体験レポート】|京都空間デザイン探訪-「滞在しながら過ごしやすさをひも解く編」-