GOOD NATURE HOTEL KYOTO【体験レポート】|京都空間デザイン探訪 vol.1「共用部編」

実際に空間を体験することで、その“建物”の「なんか、いい」をお伝えする「京都空間デザイン探訪」。京都にこんな場所があるんだ、場所は知っていたけれどこんな場所だったんだ、と思ってもらえるような場所をご紹介します。

近頃は、ブランディングを学んでいる中で、コンセプトに共感したり、「なるほど」と思えるようなホテルを体験するようにしています。

特に、人と環境との共存を考えられた"SDGs(エスディージーズ)"“Well-Being(ウェルビーイング)”
という点も考えたホテルが京都にあるとのことで、実際に体験してみました。

GOOD NATURE HOTEL KYOTO

今回は、河原町の高島屋の南側にあるGOOD NATURE HOTEL KYOTO。

GOOD NATURE STATIONという複合型商業施設と一体になったホテルで、「人にも、自然にも、いいものを。」というコンセプトをもとに、河原町のど真ん中で“心も体も深呼吸する”ような自然を感じる居心地。コンセプトに基づいてセレクトされた空間計画を始め、調度品や、素材、着るモノ、食べ物まで整っていて滞在すること自体を楽しめるホテルをご紹介します。

GOOD NATURE HOTEL KYOTOは、以前に両足院の副住職の方から学ぶ瞑想を体験したくて、一度訪れたことがありました。その時は4階のレセプションだったのですが空間の佇まいが「なんか・・・いい」と思い、それだったら「客室にも泊まろう」と考えて改めて滞在したGOOD NATURE HOTEL KYOTO。

「京都空間デザイン探訪」ではGOOD NATURE HOTEL KYOTOについて、共用部編・客室編・サイン計画編の3つをお伝えします。まずは、共用部編からお楽しみください。

多彩な表情が見えるコッパー色

コッパー色とは「銅色」のこと。伝統的な家屋・お寺の屋根にはよく使われていますよね。
青銅になっていることも多いので一見気づきにくいですが、京都の街並みでは「銅」は馴染みがあります。

かつて、約7年前ほどのミラノサローネでも「コッパー色」はトレンド入りしていたのですが、ピンクがかっていることもあり、カジュアルになる印象も持ち合わせているのでどうしてもコーディネートする上で少し扱いはしにくい素材でもあります。

そんなコッパー色をGOOD NATURE HOTEL KYOTOでは、アクセントカラーより多用することで、まとまりがあってとても素敵です。

さらに、表情を変えて使うことで、「コッパー色」の見え方も変わって空間それぞれ独自性が出て楽しい。

4階ロビーでは凸凹した打跡のある板材を壁面いっぱいに使い、溝を複数もうけて障子のようにレイヤーを付けて並べていて表情があります。

実は1階のエントランスでも、同じ手法で溝を設けて素材を並べられているのですが、
こちらは「青銅色」の釉薬がかかった焼き物。銅が経年劣化すると青銅になるといったところも含めて、個人的には、4階で現れる“コッパー色の伏線”に感じます。

溝だけ見てるとほんとに障子みたいです。笑

コッパーに馴染む古木材


コッパー色が主張しすぎず、まとまっているのは「古木」がほど良くマッチしているから。
使われている木材は、銘木風の節のあるキャラクターのある木ばかり。これも自然感があって素敵です。
EVホールは凹凸のある木材が印象的です。

家具にも使われている古木。
エイジング加工だと思いますが、使いこなされた感がある家具って趣きがありますね。
さらに、織感がしっかりしている張地が座面で使われてるので、優しい感・ナチュラル感が引き立ちます。

日本の伝統をモダンに感じられる工夫

4階のレセプションに着いたらすぐ感じられる「日本の伝統」っぽさは、屋内庭園に繋がるポイント。
こちらでは縁側や土間を感じられるようなしつらえをされています。

小上がりになった居間と土間との間にある石のようなイメージ。和を感じますね。

小上がりの縁側のように跳ねだした鼻先は「ナグリ」。こちらは日本の伝統的な技法。階段鼻先にも使われていたりするので、とてもこだわりを感じます。

さらに、日本の伝統を感じられるのは「天井面」。グリッドの効いたデザインで、和風建築をモダンに感じられるポイントです。

昔の日本家屋で使われていた竿縁天井のようなおさまり。ベースが白マットなのがまた、モダンです。

方、こちらはあえてダクトをむき出しにした中に、グリッドが効いた木材を這わせたデザイン。
モダンさが出て面白いです。

一見、気にならないポイントなんですが、有機的な空間でのダクトの隠し方。個人的に、面白いです!

市街地を感じさせない緑化計画

4階のレセプションに入ると一番に目に飛び込む“屋内庭園”。ここから派生して、各所に緑を感じられるポイントがちりばめられています。

実は屋内庭園で面白いのが、連結部分の見せ方です。あえて白で仕上げ、アッパーライトを当てることで建物ではなくて、浮かんでいる浮遊物のように見えるのが不思議です。

室内でも各所にある大ぶりのグリーンには必ずスポットライトがあてられ、木漏れ日のような自然な影を楽しめるのも「自然の中」にいる事を感じられるポイントです。


最後に、ロビーのテーブル周りには部分的に盆栽がセットされています。管理が難しいとされている盆栽。
ちゃんと生きている盆栽がある市街地のホテルって珍しいです。これも、ちゃんと日本の和を感じるポイントですね。

GOOD NATURE HOTEL KYOTOは、自然と日本の伝統をモダンに感じられるポイントがたくさん。共用部でも、細かなポイントにフォーカスすると日本の伝統文化や心と体の健康につながるような「なるほど」が感じられることも魅力のホテルでした♪私も以前体験したような瞑想やYOGAなど、エクスペリエンスもたくさんご用意されているので、泊まらずともこの素敵な空間を楽しめますよ。

ワーケーション対応のプランもあるようなので、気分転換にご利用するのも良さそうですね。
(その理由は次回の客室編でお伝えします^ ^)

【京都空間デザイン探訪|今回のまとめ】

日本の伝統文化をモダンな印象に見えるように素材の見せ方を変化させ、心地よい居心地を目指したこだわりの空間。
ホテルだけど、落ち着く感覚は家の中に近いホームを感じるGOOD NATURE HOTEL KYOTOでした。

京都で感じられる空間の「なんか・・いい」を次回もお伝えします。お楽しみに。





【訪れた場所】

■GOOD NATURE HOTEL KYOTO|京都市下京区


京都府京都市下京区河原町通四条下ル2丁目稲荷町318-6 GOOD NATURE STATION4~9階
設計/内装 design farm DRiP 建築基本設計・設計監理監修 東畑建築事務所 建築実施設計・工事監理 大林組一級建築士事務所

開業:2019年12月9日

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