毎月25日開催!2022年秋の京都・北野天満宮の「天神さん」はコロナ禍前とどう変わった?



KYOTO LETTER 編集部

毎月25日に開かれていた京都北野天満宮の骨董市、2022年秋の今現在はどうなっているのか?変わらず開催されているのか、注意点は?実際に行ってみて確認してきました!北野天満宮の基本知識もおさらいしましょう。京都観光で行くべきオススメスポットの1つです。

朝晩の気温が急激に下がり、紅葉の見頃を楽しみに待ちわびる季節になりました。京都もキンモクセイの香りが漂い秋本番、街には観光客で賑わいが戻ってきています。
先日久しぶりに北野天満宮の「天神さん」と呼ばれる縁日に行ってきました。新型コロナウイルスが流行してから少し足が遠のいていましたが、第7波が落ち着きもう大丈夫かなと思って様子を見てきました。
市バスに乗ると、同じく天神さんへ行く方や金閣寺に向かう修学旅行生などでかなり混んでいました。午前11時過ぎに到着したときにはすでに帰りのバスを待つ方々が15~20名ほどバス停に並んでいました。以前の活気が戻ってきたようで嬉しくなりました。

1,000年以上の歴史がある天満宮

ここで一度北野天満宮についておさらいしますと、京都で生まれた貴族で、政治家であり学者でもあった菅原道真をお祀りしたところとして有名です。無実の罪で太宰府に流され、太宰府天満宮に祀られました。道真の死後、太宰府に追いやった要人が次々と雷に打たれ亡くなったことで、道真の怒りを鎮めるために創られたのが北野天満宮です。全国にある天満宮は北野天満宮から御霊分けした分社になります。道真が勉学に秀でたことで「学問の神様」「芸能の神様」として多くの人が参拝しています。

お茶の世界では豊臣秀吉が大茶会を催し、黄金の茶室に席を設けたことでも有名です。現代で例えるなら内閣総理大臣など政界人から一般人、中国や韓国からも参加できる、大規模な茶会でした。

また梅の名所でもあり、毎年2~3月は梅を目当てに多くの参拝客が足を運びます。昔は花見といえば梅の花を愛でることだったそうです。道真ゆかりの50種類もの梅が咲き誇る景色は寒さを一蹴してくれるでしょう。


感染症対策もバッチリ

さて、縁日の様子に戻ります。

境内に並ぶお店は心なしか減ったように感じましたが、それでも3年前の7~8割ほど出店していてお客さんとの会話を楽しんでいるようでした。場所によっては露店と露店の間にもう1つ露店が入るくらいの間隔が空いていて、これはお店にとってもお客さんにとってもちょうどよい距離だと感じました。
もっと混んでいるかと思っていたので、意外にスムーズに歩けて良かったです!
日本人がほとんどで、海外観光客は欧米の方中心でした。以前は歩いていたら常に他の人と肩がぶつかりながら歩くような状態でしたが今回はストレスフリーでした!


今出川通りに面した入口、一の鳥居の前にもたくさんのお店が並んでいるのは以前と変わりなかったです。

手水鉢が彩られ写真映えするアレンジになっていました。

ハロウィン仕様になっていて、かぼちゃが置いてあったりオレンジベースの花が生けてありました。季節ごとに伺う楽しみが増えますね!

北野天満宮名物の撫牛(なでうし)は、なんと抗ウイルス・抗菌加工が施され、アルコール消毒液も完備でした!これだけ多くの方が撫でますから徹底しています。

北野天満宮と牛の関係を調べてみると、やはり菅原道真が牛との関係が強かったそう。生まれたのも亡くなった日時も丑年、丑の日、丑の刻(午前1~3時)だったこと、道真が襲われたときに牛が守ってくれたことなど切っても切れない関係だったようで天満宮は牛が神の使いとされたそうです。


楼門をくぐった左側、絵馬所の前で猿回しをしていました。
演技の披露は3年ぶりだそうで、せっかくなので見てきました。観覧するときは必ずマスクを着用し、密にならないように距離をとって見るようお願いの看板が立てられていました。

猿回しは1,000年続く伝統芸能で、昔は馬や牛を病気から守るために猿を一緒に飼って躍らせていたのが起源と言われています。厄が去る(サル)、何事にも勝る(サル)と縁起を担いで人々に愛されてきたそうです。

今回披露してくれたのは、「縁(えにし)」というコンビ名のお二人。お猿さんの名前は「福」くん、6歳の男の子です。結構早口で話す相方のお兄さんの言葉をしっかり理解して、指示通りパフォーマンスをする姿は圧巻!ときどき拍手を強要する姿も可愛らしかったです。演技時間は10分ほどでした。

こちらは東門を出た先。

少し歩くと有職菓子の老松さんや五花街の1つ「上七軒(かみしちけん)」があります。


出し惜しみすることなく着物が積み上げられていましたが、古着のようには見受けられないほど綺麗で着物好きにはたまりません。1着500円~2,000円で手に入れられるならとついついお財布の紐がゆるんでしまいます。

豆皿やお猪口はいくつあってもいい!コレクター心をくすぐります。1つ1つ手に取り吟味するのが楽しくて、時間を忘れてしまいます。

25日は天神さんで宝探し気分を♪

他にも茶道具や仏像、果物や漬物、手づくりのがま口バッグや大量のボタンとネクタイピンなどジャンルに富んだこの「天神さん」は以前と同様骨董好きの楽園でもあることに変わりはありませんでした!

3年前に比べたら歩きやすくてとっても過ごしやすかったです。
来月25日も晴れますように!




■北野天満宮
住所:京都市上京区馬喰町
HP: https://kitanotenmangu.or.jp/
楼門の開閉時間【2022年10月現在】
4月~9月:5時~18時
10月~3月:5時30分~17時30分
*もみじ苑ライトアップは11月12日(土)~12月4日(日)
午後7時40分受付終了、午後8時閉苑






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