こと京都が教える -京都伝統野菜の九条ねぎのコト-第一回目

初めまして、九条ねぎを生産すること京都株式会社に務め、広報の担当をしている山田紗矢香と申します。

この記事に辿り着き、クリックして読んでいただいているということは、京都が好き!ということは大前提で、「九条ねぎ」にちょっとした興味を持っていただいているのでしょうか。

九条ねぎとは


「九条ねぎ」と聞くと、京野菜、高級料亭に出てくる、ラーメンにどっさりのせて食べられている、関東では高い、中からぬるっとしたものが出てくる!、知っているけれど食べたことない、などなど、様々なイメージがあるかもしれませんね。
「九条ねぎの旬って、冬ですよね」と多くの方が思っているかもしれませんが、実は京野菜と言われる中でも一年通して生産できる野菜でもあります。(京野菜で周年栽培できるのは、水菜、壬生菜、九条ねぎの三種です)

こと京都では、京都の伝統野菜の一つである「九条ねぎ」を種まきから生産し、自社で加工、販売しています。

京都市内はじめ、”京の奥座敷”と言われる亀岡、昔ながらの原風景残る”かやぶきの里”がある南丹市美山、“海の京都”と言われる京丹後など、京都府内に四箇所の産地を持ち、季節・気候風土に合わせて産地を変えながら、一年通して「美味しい九条ねぎを届ける」為に生産し、毎日収穫・出荷して全国へ届けています。

そして、春の季節にお届けする九条ねぎは「春葱」、夏の季節にお届けする九条ねぎは「夏葱」と言うように、春夏秋冬それぞれで季節名を添えてお届けしています。

同じ品種から栽培した九条ねぎに変わりはありませんが、四季なりの気候、陽射しの強さ、雨量、畑の土具合などの環境の違いで、九条ねぎの表情が異なるのです。

実際、夏葱と冬葱では、手に持った葉の感触や厚み、そして重さも違います。日本に四季があるように、九条ねぎにも四季がある。

そして、季節ごとで育ってきた過程、物語があります。そういったことは、畑の現場でしかわからないことがほとんどで、私たち生産者としての醍醐味であったり苦労する部分でもあったり、農業という生業の楽しさに繋がっています。

そういった季節や物語を知ることで、一つの野菜が畑から食卓に届けられ食べられること、作り手の方や京都という地に思いを馳せてみることで、いつもよりなんだか美味しく感じたり、食の時間を楽しむことができたり。

“美味しい九条ねぎ”を通して、食で感じる豊かさや幸せを多くの方に感じていただきたいと願っています。「九条ねぎの四季ってどういうことだろう?」「どんな物語があるのだろう?」という部分を、これから季節に合わせてお伝えできればと思っております。

社名の由来と込められた想い

音だけで聞くと、よくテレビでも紹介されているように「古都京都」とパッと頭で変換されるかもしれません。私たちは、ひらがな表記で「こと京都」です。この、平仮名の“こと”には3つの意味があります。

(これは余談になりますが、お取引先さまやお客さまからは、よく「ことさん」と呼んでいただくことが多いです。音も響きも良く、やわらかくて、ちょっとした親しみを感じていただけているのかなと、嬉しく思っています。)

普段、みなさんが店頭などで見かけたり手に取る野菜は、袋に入ったものであったりテープできゅっとまとまった“商品”として、キレイな状態でのイメージが強いかもしれません。店頭に並ぶまで、商品になるまで、いわゆる“農業の現場”である畑にある状態や様子は、生産者しか知らないことがたくさんあります。

いつも店頭で並んでいて見かける九条ねぎ

雑草が生い茂るスピードも早い季節、その雑草に栄養を取られないようにと畑の草刈りや管理に多く時間を費やし、目に見えない生産者の努力で美味しさにつながっているものかもしれません。
雨が続く季節の中でも、天気の移り変わりにいつも以上に気を張り、「今のうちだ!」と他の作業の段取りも変更しながら、なるべく晴れ間を狙って収穫されたものかもしれません。

九条ねぎという伝統野菜を扱い、生産者目線で育ててきた九条ねぎのこと・農業の現場のことを言葉で伝え続けること。
「九条ねぎって美味しいなぁ」と感じていただける一つの要素にもなっていると考え、大事にしています。

私が思う、「京都が好き」について

「京都が好き」「京都っていいよなぁ」と、比較的多くの人が話題にして語られる京都のあれこれ。学生時代、あるいは就職で京都に一時期住んでいたり、そこからずっと住んでいたり。親戚が住んでいて、小さい頃から毎年訪れることがあったり。修学旅行での思い出があったり、少し遠いけれど大人になって少し足を伸ばして年に数回観光で訪れることがあったり。

十人十色の京都にまつわる思い出、一人ひとりが何かしらの想いを持っている京都に対する「好き」。

そして、大人になるにつれて視点や感じ方も変わり、今までとまた違った見え方で発見があり、より「好き」になる京都。私も、小さい頃から大学生まではずっと京都で育ち、就職を機に京都を離れました。

京都を離れた当時、まわりの同期の方が京都に関して詳しくて(苦笑)、今までよく知らなかったんだなぁと、離れてみて改めて気付く、京都の良いところ。

今の広報という仕事に携わることにもなり、ご当地検定である「京都・観光文化検定」の勉強がきっかけで多くの神社仏閣を訪れ更に増していった魅力と、自分なりに見つけた楽しみ方やこだわりもできました。

雨の日に訪れたいと思う法然院。紅葉シーズンでも朝の早いうちに向かい、様々な場所や角度から楽しむ庭園と四季が織りなす苔と砂紋と紅葉のグラデーション。まち歩きで見つける仁丹の町名看板や、ちょっとした意匠に惹かれて思わず足を止めて眺めてしまうレトロな銭湯など。

京都に魅力を感じたり気づいたりするのに早い・遅いはなく、いつでも・どんなタイミングであっても良いですよね。この記事でも、そんな「京都が好き」の一つに思っていただけるような、九条ねぎのことをお話ししていけたらと思っております。


こと京都株式会社
https://kotokyoto.co.jp/

オンラインストア
https://www.kotokyoto-shop.com/


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