【京都観光】秘密にしたい!銀閣寺周辺の穴場観光スポット



KYOTO LETTER 編集部

世界文化遺産、銀閣寺。正しくは東山慈照寺という臨済宗相国寺派のお寺で、元は約530年前に建てられた足利義政の山荘です。わびさびを感じられる庭園が有名な寺院ですが、他の名所とかけもちにされがちなエリア。そこで今回は地元住民がおすすめするスポット6ヶ所についてご紹介します!ときには暮らすようにじっくり京都を堪能してみませんか?



朝ごはんは実力派パン屋さん「喫茶とパン do.」

2017年オープンのパン屋さん。白川通今出川から北へ歩いてすぐのところにあります。

スタイリッシュな店内では、焼きたてパンやサンドウィッチとドリンクがいただけます。オリジナルブレンドのコーヒーは酸味と苦みのバランスがちょうどよく、すっきりとした味でオススメです。

京都ではパンの消費が多く、日常いただくパンをお気に入りのパン屋さんでよく買います。

常連さんは焼きあがる時間を知っていて、その時間に合わせて来店する方もいらっしゃるそうです。北海道産の小麦「春よ恋」「ユメチカラ」をブレンドした弾力のある食パン、自家製のハムやソーセージを挟んだサンドイッチ、天然酵母のパンドカンパーニュなどが並びます。パンは日によって時間帯によってもラインナップが変わります。

レジ横に並ぶマフィンやスコーンはおやつにテイクアウトしていきたくなります。

パン好き京都人が太鼓判を押す、暮らしに寄り添うパン屋さんです。


■「喫茶とパン do.」
住所:京都市左京区北白川東久保田町10-1第二白川ハイツ1F
電話番号:075-746-2301
営業時間:8時00分〜16時00分(ドリンクLO 15時30分)月曜定休



CM撮影にも使われた「白沙村荘 橋本関雪記念館」

明治・大正・昭和の時代に活躍した日本画家、橋本関雪のアトリエ兼邸宅を改装した記念館が銀閣寺の参道入り口付近にあります。

国指定名勝の庭園そのものが関雪の作品であり、大きな見どころの1つでもあります。47年前には日本酒のCM撮影に使われたそうです。

青々とした苔、鎌倉時代の石塔、季節の花、そして池の向こうに建つ大きな存古楼と呼ばれる元アトリエ。大きな作品はここで制作されたそうです。およそ100年前、今とは異なる情勢の中で彼は何を思い、何を描いたのか…。

庭を進むとミュージアムがあります。古代ヨーロッパの陶器や中国の絵画など関雪が生涯を通して集めたもの、作品と下書き、妻よねの茶道具を見ることができます。2階のテラスからは庭園含めた東山の雄大な景色を堪能できます。

所要時間はおよそ40~60分。

料金は庭園と美術館セットで一般は1,300円、大学生500円、高校生以下無料です。

※4/19~7/3の期間のみ、「生誕140年橋本関雪 KANSETSUー入神の技・非凡の画ー」開催のため、入館料が異なります。


■「白沙村荘 橋本関雪記念館」
住所:京都市左京区浄土寺石橋町37
電話番号:075-751-0446
開館時間:10時00分~17時00分
公式HP:http://www.hakusasonso.jp



寒空の下でも行列必至!「おめん 銀閣寺本店」

京都のグルメと言えば、うどん・お蕎麦・ラーメンなどの麺類は欠かせません。

こちらは上州つけ麺タイプのおうどんですが、その人気は日本国内に留まらず、美味を求めて海外からやってくる方もいるほど。冬の平日でも行列ができる人気のお店です。

冬季限定うどんに「蕪のみぞれあんかけうどん」があります。

運ばれてくるなりゆずの香りがいっぱいに広がります。うどんをいただく前に一口、アツアツのあんかけを。すりおろした蕪入りです。冷えた体に滲み渡り、このまま飲み干したくなるお出汁。うどんそのものは柔らかすぎず硬すぎず、スタンダードで食べやすい太さです。素焼きされた櫛切りの蕪と生湯葉に京都らしさが垣間見えます。

体の芯からポカポカしてきて、寒い日のあんかけうどんは本当に幸せになります…!

他にも生麩田楽や地鶏の山椒焼きといった一品料理もあり、鯖寿司は一貫から注文することができます。

スケジュールがタイトな方や大人数で訪れるときは予約がベターです。


■「おめん 銀閣寺本店」
住所:京都市左京区浄土寺石橋町74番地
電話番号:075-771-8994
営業時間:11時00分~21時00分(ラストオーダー 20時00分)不定休
公式HP:https://omen.co.jp



毎日のルーティーンにも組み込まれるほど身近な大文字山ハイキング

夏の五山の送り火で有名な大文字山は、銀閣寺の裏から登れます。大人の足なら1時間ほどで登って下りてくることができ、近所の方は軽い散歩のように日常的に楽しんでいます。

まず、トイレは山道に入ったらありませんので、事前に済ませておきましょう。

お土産屋さんが並ぶ参道を進み、銀閣寺の入口までたどり着きましたら、左を向くと突き当りに神社が見えます。その神社の手前で右に進むと自転車置き場があり、さらに進むと道が二手に分かれますので右手に進みます。

すると空気がひんやりとした山道に入ります。なだらかな道を進み、1段が大きな階段をのぼっていくと次第に息が切れてきます。途中シカやサルなどの野生動物と遭遇することもあるかもしれません。終盤に差し掛かると整備された階段が続きます。

30~40分かけてのぼった先には、それまでの疲れを吹き飛ばす京都の街並みの美しさ。

大の字の火床がある地点は標高330mですが、さらに20分ほどかけて上までのぼることもできます。

普通の観光とは違ったアクティブな刺激を求めている方はぜひ一度トライしてみてください。ただし、一般的な登山のマナーは忘れないようにしてくださいね。



圧倒的な品揃えと温度管理の「にしむら酒店」

京都・滋賀を中心に全国の日本酒を扱うだけでなく、「氷が張る温度」と「冷蔵」と「低温(20度前後)」と「地下」の貯蔵庫を完備しており、お酒を様々な温度帯で熟成させて提供している面白い酒屋さんです。蔵元からの信頼も厚く、店主の西村さんの的確かつ深い知識と柔らかい物腰も魅力の1つです。

酒蔵さんとのパイプが強いにしむら酒店さんには、別誂えの京都の日本酒があります。

北川本家(伏見)の「富翁」のひげ文字ラベルはにしむら酒店さんでしか買えないのだそう。絞った瞬間に詰め、大量に仕入れるために大きな貯蔵庫が必要になったといいます。

日本酒には新鮮さを大切にするタイプもありますが、ワインと同じように数年熟成させた方が美味しいものもあると言います。

山廃や生酛酵母を使用した江戸時代から続く作り方のものは、開栓して1か月後の方が美味しいもの、2~3か月後にようやく開花するお酒もあり、非常に奥深さを感じられます。

他にも京都の地酒ですと、増田德兵衞商店(伏見)の「月の桂」、招德酒造(伏見)「京の辛口」、木下酒造(久美浜)の「玉川」、白杉酒造(京丹後)の「白木久」、東和酒造(福知山)の「六歓」、齊藤酒造(伏見)の「英勲」、藤岡酒造(伏見)の「蒼空」、松井酒造(左京区)の「神蔵」もあります。

特に「蒼空」は、京都でも3軒の酒屋しか取引がなく、他府県ではなおさら手に入りにくい日本酒です。

試飲も可能で、常時20種類ほど開いているそうなので、気になる方はぜひ足を運んでみてくださいね。


■「にしむら酒店」
住所:京都市左京区北白川久保田町3
電話番号:075-781-3049
営業時間:9時00分~19時30分(日曜定休、第3水曜又は第2水曜休み)
公式HP:https://nishimura-saketen.com



完全予約制「Bistro銀」では、食を取り巻く大切なことに気づく

HPを見るとメニューは雰囲気だけ。インスタグラムには料理写真とともにフランス語…。レストラン並みのワインやシャンパンもあり、大人だけが許される空間のよう。

オーナーシェフの山田さんはフランス・東京で修行を積み、2011年にBistro銀をオープン。

古民家を改装したお洒落な空間、地元食材にこだわったメニュー、ワインの知識…とここまではどこにでもありそうなビストロですが、山田さんは語ります。もっと自分の食べるものに興味を持ってほしいと。特に30代以下の若い世代に警鐘を鳴らしています。

例えば最近「遺伝子組み換えでない」の表示がある食品を見かけなくなったのは、遺伝子組み換え食品でも健康被害が出ないという理由から、その表記は任意になったからだそうです。ただし海外では規制が厳しいので、輸出するものには記載する必要があります。知らないのは日本人だけなのです。あなたが選んだ安い豆腐は、遺伝子が組み換えられた安い大豆で作られているのかもしれない。それを自分が食べていたり、子どもに食べさせているかもしれない。値段で判断するのではなく、中身を見て選ぶことが大事だと言います。

野菜は減農薬のものを地元農家さんから直接購入。産業動物よりジビエを使用することが多いのは、人の命を延命させるために失われる命を減らしたい、捨てられてしまうものをできるだけ無駄にしたくないという思いがあります。

食に対して真剣に向き合う山田さんの店には幅広い年代の方、カップル、ファミリーが訪れます。

小さなお子様もできるだけ大人と同じメニューを食べることによって、生まれる会話や幸せを感じてほしいと願っています。


■「Bistro銀」
住所:京都市左京区北白川小倉町4
電話番号:075-202-4957
営業時間:ランチ11時30分~14時30分、ディナー17時30分~22時00分(LO21時30分) 火曜定休
公式HP:https://bistrogin-kyoto.com



まとめ

京都に住むようにゆったりとした時間を味わうことができる銀閣寺周辺。哲学の道は桜や紅葉の時期もキレイですが、4~5月の青々とした葉桜もおすすめです。時間を忘れて、お散歩してみませんか?

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