KYOTO LETTER 編集部
赤くて丸い「だるま」。古くから縁起物として親しまれてきただるまが8000体祀られるお寺が京都円町にあるのをご存知でしょうか。「変わった京都をみたい」「フォトジェニックな写真を撮りたい」そんな方におすすめのユニークなお寺、通称「達磨寺(だるまでら)」をご紹介します。
京都中京区のJR「円町」より歩いて7分。西大路通から下売立通りへ東向きに入ったところに「法輪寺」はあります。嵐山にある「十三詣」で有名な寺と同じ名前ですが、円町の法輪寺は「達磨寺(だるまでら)」の愛称で京都の人からよばれています。
だるま寺は正式には臨済宗妙心寺派の「法輪寺(ほうりんじ)」といい、30分ほどで見てまわれるお寺さんです。はじまりは約300年前の江戸時代中期ごろ。大愚宗築(だいぐそうちく)という妙心寺派の復興に尽力したお坊さんにより建てられました。
境内入ってすぐ右手に社務所があり、参拝料を支払います。
「七転八起」の額を掲げるだるま堂。何度倒されてもだるまは起き上がります。そんな不屈の精神を持つだるまがお堂内に所狭しと祀られています。
お堂の真ん中には達磨大師の像があります。
だるまのモデルは「達磨大師」と言われており、過酷な修行で手足が腐り落ち、それでもいどみ続けた姿が現代まで残り続けているのだそうです。この方はまさに「不倒」の象徴です。
なかには「おさいせん」をおねだりするだるまも…。ついつい口角と財布の紐が緩んでしまいます。
2階建ての衆聖堂には靴を脱いで上がります。1階に天井画と十六羅漢木像、そしてここにも多くのだるまがあります。天井画は樋口文勝老師によって描かれたもの。起き上がりだるま堂の天井画と同じ作者です。
階段で登った2階には桃山時代の「仏涅槃木像(ぶつねはんもくぞう)」と共に「キネマ殿」があります。キネマ殿には市川雷蔵、石原裕次郎、美空ひばりなどの映画人600人がまつられています。
本堂の裏では枯山水庭園を眺めることができます。この枯山水庭園は「東の植治・西の植音」とよばれた京都の造園師・植音の4代目龍司さん作庭の枯山水庭園です。この写真の手前が「十牛の庭」、奥の苔庭は「無尽庭」という2つの名があるそうですが、今は一つの庭のように見えます。人が少ないので、ゆっくりと堪能することができるお庭でした。
境内内には「え、こんなところに!」と驚く隠れただるまがたくさんあります!作った人の遊び心を感じ、こっちまでワクワク心が踊ります。
だるまが並ぶ窓。実はここはお手洗いです。
鬼瓦ならぬ「だるま瓦」。別の場所にはもう1種類だるま瓦がありました。行った際に見つけてみてください。
おしゃれなだるまの扉です。他にもだるまはいろんなところに隠れています。 ぜひくまなく探して回ってください。
社務所(参拝料を払った建物)ではユニークなだるまを買うことができます。
「おみくじだるま」¥300「だるま消しゴム」¥100 / 2個入 ¥200「芽出しダルマ」(おまもり)(小)¥500 / (大)¥800「土鈴」¥1,000
もちろん御朱印と絵馬にもだるまがいます。おまもりは5種類以上あるのできっとあなたに最適なものに出会えるはず。
秋は紅葉、冬は節分祭、時々手作り市を開催してます。運が良ければ看板しば犬・ねねちゃんにも会えるかも!たくさんの魅力が詰まった穴場スポット「だるま寺」。ぜひ足を運んでみてください。
■法輪寺(だるま寺)住所:〒602-8366 京都市上京区下立売通御前通西入ル行衛町457電話番号:075-841-7878拝観時間:9:00~16:30 ※16:00受付終了休業日:年中無休
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