京都の素敵な商品を、デザインの視点からご紹介するKYOTO LETTERのコラム。今回は、和菓子と和デザインが掛け合わさって誕生した「宝ぽち袋」をご紹介します。手掛けるのは、京都の老舗和菓子店「亀屋良長」と、同じく京都発のテキスタイルブランド「SOU・SOU」。手のひらサイズの可愛いぽち袋には、美味しさ・可愛さ・京都らしさがギュッと詰まっていますよ。
SOU・SOUの伊勢木綿を使ったぽち袋に、亀屋良長の小さな12個のお干菓子が入った「宝ぽち袋」(税込み756円)。ぽち袋のデザインは、SOU・SOUオリジナルのデザインである寒紅梅、菊づくし、桜づくし、シャボン玉、弥栄の5種類。季節や、贈る相手を想像しながら好みの柄を選べます。中にギュッと詰まったお干菓子は、宝尽くし(打ち出の小槌、金嚢、巻物、隠れ蓑、鍵、小判、七宝)、小梅、くす玉と、とてもおめでたいラインアップ。優しい味わいのお干菓子は、口の中でホロリとほどけ、心をほっこりさせてくれますよ。
享和三年創業の歴史ある亀屋良長は、伝統を守りながらも新たな挑戦をし続ける老舗和菓子店です。ひとつひとつに職人の技が光る伝統的な和菓子から、トーストに乗せて味わう「スライスようかん」など、アイデア光る商品の幅は多岐に渡ります。
一方、SOU・SOUは、京都発のテキスタイルブランド。「新しい日本文化の創造」をコンセプトに、伝統的な素材や技法を積極的に用いながらも、現在のライフスタイルに寄り添うものづくりを展開。そのビビットな色使いと目を引くデザインは、老若男女問わず人気を博しています。
今までにも様々な商品を生み出してきたこのコラボプロジェクトですが、その中で最初に誕生したのが宝ぽち袋でした。
話を持ち掛けたのは、亀屋良長の8代目当主・吉村さん。きっかけは、自身のご婚礼の際の引菓子として、お父様が作ったという木箱いっぱいの宝づくしのお干菓子。その可愛さに、いつか商品として形にしたいと考えていたそうです。ぽち袋に入れるというアイデアから、SOU・SOUとのコラボが実現。伊勢木綿が柔らかくお干菓子を包み、選べる和デザインが魅力をプラス。美味しさ・可愛さ・京都らしさが詰まった宝ぽち袋が完成しました。
手土産はもちろん、日頃お世話になっている人へのお礼として渡すのにとても人気だとか。確かに、さりげなくお礼がしたい時のもの選びは難しいもの。気の利いたものが良いけれど、仰々しくはなりたくない。さりげなくも、センスが光る、そんなものを贈りたくなります。そんなシーンにぴったりの宝ぽち袋。まずは好きな柄を選ぶところから、大切な誰かを想いながら手に取ってみてくださいね。
亀屋良長 宝ぽち袋https://kameya-yoshinaga.com/?pid=92325278
writer:さとphotographer:徳田音夢
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