花舞う京都で、優雅なランチを。大切な人をもてなしたくなる明治の洋館『長楽館』



カズハ

花舞う京都の街。しだれ桜が美しい円山公園のそばには、落ち着いた佇まいの洋館『長楽館』が。 そんな明治の迎賓館で過ごす、優雅なランチタイム。春のオススメメニューと共に、カフェ、アフタヌーンティーで使用されている、各部屋の楽しみ方をご紹介します。大切な人と過ごす素敵な時間を、長楽館で探してみませんか?

   

和の伝統で華やぐ祇園。

しだれ桜が美しい円山公園のそばに、落ち着いた佇まいの洋館『長楽館』があります。ここはかつて明治の煙草王・村井吉兵衛の別荘だった館で、迎賓館としても使用されてきました。

   

伊藤博文や山縣有朋といった明治の重鎮など、さまざまな人が時を過ごし、長楽館の美しさに魅了されてきました。各所に残る調度品は、100年以上経った現在も色褪せることなく、当時のままの姿で保存されています。

    

そんな明治の迎賓館で過ごす、優雅なランチタイム。花舞う京都の街で、特別な時間を。

 

今回は春のオススメメニューと共に、カフェ、アフタヌーンティーで使用されている、各部屋の楽しみ方をご紹介します。




【お出かけの合間に優雅なランチを ~デザートカフェ 長楽館】

円山公園に隣接する豪華で重厚な館。

その落ち着いた佇まいゆえに「足を踏み入れていいものか」「ドレスコードが必要なのでは?」と思われる方も多いそうですが、実はお気軽にランチタイムを楽しめる場所。

  

上質な空間、満足度の高いサービス、こだわりの美食。かつてここを訪れた伊藤博文は、その景色の素晴らしさゆえに『長楽館』と命名したそうです。

   

大切な人と過ごす時間だけでなく、ひとりでまったり過ごすティータイムにもピッタリの場所。歴史的な明治の洋館で過ごす、特別なひとときをぜひ味わってみてください。

     

肉厚ジューシーな『ビーフフィレカツサンド』

ふわふわのパンに挟まれた、肉厚2 cm弱ほどのやわらかいお肉。マーガリンの香りに食欲をそそられます。

    


6つの部屋で楽しむ芸術様式

正面玄関を入ると右手に、大きな階段とロビーが見えてきます。目の前に迫ってくる重厚で落ち着いた空間。『デザートカフェ 長楽館』では6つの部屋(1階・2階)が利用可能で、今回は『美術の間』にお邪魔しました。

 

ランチセットのお紅茶。大倉陶園やノリタケ、マイセンなど、美しい茶器や食器たちも見所のひとつです。

   


【カフェでのお楽しみポイント】 

1階

■元ビリヤード場『球戯の間』

半地下にあるグリーンなお部屋。階段を下りてすぐ目の前に見える、観音開きのステンドグラスが印象的です。

   

■ベーゼンドルファー・ピアノの生演奏

世界三大ピアノのひとつで、「ウィーンの至宝」とも呼ばれています。不定期でピアニストによる生演奏も。


中2階

■現在は喫煙できない『喫煙の間』

開放的なバルコニーのある、アジアな雰囲気のお部屋。イスラム風の幾何学模様のタイルが敷き詰められていて、竹や蘭のデザイン、各所の置物は中国風です。全体的にヨーロッパ風の館ゆえに、なんだかここは異質な気もします。

   

ちなみに『喫煙の間』という名前ではありますが、こちらのお部屋を含め、現在は全館で喫煙不可。もともとは煙草王のお屋敷であったがゆえに、不思議かつ面白いポイントでもあります。

  

   

また室内には、豪華な螺鈿がほどこされた椅子も。こちらはかつて喫煙時に使用されたもので、現在は京都市有形文化財にも指定されている貴重な椅子です。

 

■伊藤博文の直筆『長楽館』の扁額

喫煙の間を出て見上げると、堂々たる『長楽館』の扁額が。長楽館の名付け親でもある、伊藤博文の直筆です。


2階

■接遇の間 

元ゲストルーム。鏡付きの化粧台などは、京都市指定有形文化財。

 

■貴婦人の間

ピンクで可愛らしく、クラシカルな印象のお部屋。マントルピース(装飾的な暖炉)が印象的。

 

■鳳凰の間

大きな窓と、孔雀の絵が印象的な素敵なお部屋です。

 

■美術の間

  

今回お邪魔したお部屋です。室内に飾られているアジサイの絵画は、中村白玲によるもの。



▷ デザートカフェ 長楽館

住所 / 〒605-0071 京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604
電話 / 075-561-0001
営業時間 / 11:00 ~ 18:30(L.O. 18:00)
公式HP(デザートカフェ 長楽館)/ https://www.chourakukan.co.jp/topics/dessert-cafe

  




【特別な時間はアフタヌーンティーで】

アフタヌーンティーとは、英国貴族たちの間で19世紀に広まった習慣です。彼らの食事は朝食と夕食の1日2回。その間食として、サンドイッチ、スコーン、ケーキなどの軽食と共に、ティータイムのおしゃべりを楽しんだことが由来とされています。

  

注意すべきポイントは、アフタヌーンティーの食事は「意外と量が多い」こと。ケーキスタンドは下から順番に食べていくことで、満足感が得られるようになっています。だからランチは抜いておくことがオススメです。

   

ハンガリーの名窯『ヘレンド』の美しい茶器に注がれた、香り高いお紅茶を片手に。気分はまるで英国貴族のお嬢様です。優雅な空間でほっと一息をつく瞬間。もしかしたらベーゼンドルファー・ピアノが奏でる美しい音色が聞こえてくるかもしれません。可憐な少女時代の夢を思い出しながら、素敵なティータイムを楽しんでみてください。

   

花舞う京都の街で、春限定の特別なセットを。

3月18日(土)から『スプリング・アフタヌーンティー』が開始しています。桜をイメージしたほんのりとしたピンクが可愛らしいですね。こちらの期間限定アフタヌーンティーセットは、2023年3月18日(土)〜4月9日(日) での開催です。

    

   

詳しくは公式ホームページで⇒ https://www.chourakukan.co.jp/topics/dessert-cafe/spring_aft.html

  

普段は使用できない『迎賓の間』

やさしい踏み心地の重厚な絨毯、ロココ調のゴージャスな装飾に、バカラ社製のシャンデリア。一足踏み入れるだけで、周りの雰囲気も一変してしまうような気がします。ちなみに現存する国内の洋館では、最大規模の応接間でもあります。

  

迎賓館として利用されていた長楽館。伊藤博文、大隈重信、山縣有朋、ウェールズ殿下(エドワード8世)、ロックフェラーなどの著名なる歴史的人物たちも、もしかしたらこの部屋でおもてなしを受けていたのかもしれませんね。

   


▷ デザートカフェ 長楽館(アフタヌーンティー・予約必須)

住所 / 〒605-0071 京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604
電話 / 075-561-0001
営業時間 / 12:00 ~ 18:00(2部制|2時間)
公式HP(アフタヌーンティー インフォメーション)/https://www.chourakukan.co.jp/topics/dessert-cafe/afternoontea-menu.html



   

   

まとめ

日本の伝統文化が華やぐ祇園で、静かに佇む明治の洋館。しかしその敷地に一歩足を踏み入れると、まるでタイムスリップしたかのような不思議な感覚と共に、激動の明治時代を彩った光景が目の前に広がります。

   

こだわりの美食と上質なサービスはもちろんですが、何といってもさまざまな国や時代の芸術表現、貴重な調度品といった「ホンモノの芸術品を間近で見られる」という大きな魅力があります。その奥深い味わいゆえに、何度も通いたくなるような素敵な洋館。

   

伝統と革新の街、京都。

桜舞い散る祇園の街で、明治時代の雰囲気を感じながら、優雅なランチタイムを過ごしてみてください。

    

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